2016年の米国のワイン輸出額は16億2000万ドル。2015年より1%だけですが増えて過去最高でした(California Wine Exports Reach Record $1.62 Billion in 2016)。量は約10%減っており、価格の伸びが目立ちます。

国・地域別に見るとEUが6億8500万ドルで前年より10%増。2番めのカナダは4億3100万ドルで6%ダウン。前年3位の香港は1%増えて9860万ドル。

昨年香港に抜かれて4位に落ちた日本は8700万ドルで今年も4位。ただし、総額で9%、量では20%も減っています。

5位の中国は8200万ドルですが、前年比47%もの伸びを示しています。このまま伸びると来年は日本を抜く可能性も大ですが、中国や香港は乱高下するのも特徴。2017年も伸びるのかどうかが気になります。

また、ワイン・インスティチュート日本代表の堀さんは、バルクで輸入して日本でボトル詰めして売るベンダーが増えていることを指摘しています。日本に輸入されるカリフォルニアワインの量を支えているのはそういったワインですが、TPPを米国がやめてしまったため、なくなることが期待されていた関税が残るほか、そのための手続きもインポーターにとっては大きな負担になっています。そういった点でチリやオーストラリアに大きく遅れを取ってしまうことになるため、TPPに代わる2国間の協定を早く結ぶべきだとしています。

参考:米国のワイン輸出は新記録、ただし日本は減少
米国のワイン輸出、日本は減少するも3位を維持
カリフォルニアワインでも始まった「ジャパン・パッシング」