サンタ・クルーズ・マウンテンズで極めて優秀なシャルドネとピノ・ノワールを作ってきたヴァーナー(Varner)がサンタ・クルーズ・マウンテンズでの生産を打ち切ったというニュースを1月に報じました。

参考:なんと!ヴァーナーがサンタ・クルーズ・マウンテンズのワインを打ち切り

その記事では、畑の所有者であるニーリー(Neely)が、この畑「Spring Ridge」の賃貸契約を打ち切ったのが原因であると書いており、ヴァーナーは今後サンタ・バーバラでワイン作りをすること、またSpring Ridgeの畑の今後については「生産打ち切り後は別のワイナリーがその畑のブドウでワインを作るという噂もありますが、そこは定かではありません」と書いています。

このニーリーが所有する畑について、自身でワイン作りを始めることが明らかになりました。ワイナリーのWebサイトがオープンしています。

Neely Wine

サイトの「ヒストリー」ページによると、畑のフェーズが1980年にヴァーナー兄弟がブドウ(シャルドネとゲヴェルツトラミネール)を植えてから、フェーズ2が1995年にニーリーが畑を購入して、ヴァーナーがワイン作りを行ったこと。ゲヴェルツトラミネールからピノ・ノワールへの植え替え(正確にはゲヴェルツトラミネールにピノ・ノワールを接ぎ木したそうです)をしています。

そして2016年からフェーズ3としてワインメーカーにシャリーニ・セカー(Shalini Sekhar)を迎えたことが書かれています。

この人はスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ、ウィリアムズ・セリエムなどを経て近年はロアー(Roar)のカスタム・クラッシュ向けワインメーカーとしてFurthermoreとWaits-Mast というワイナリーのワインを作ってきました。今後もWaits-Mastのしごとは続けるそうです。2015年にサンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティションにおいてワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれているというから実力はあるのでしょうが、未知数な部分が大分あるのは否めません。

また、「IPOBミニインタビューその3――ロバート・ヴァーナー/ヴァーナー・ワイン」で聞いた話によると、ヴァーナーは畑の管理、特に冬の間の剪定にものすごく力を入れており、それがこれまでの品質に結びついてきたようでした。新しいワインメーカーは収穫以降の醸造には携わってきていますが畑の方まで面倒見られるのだろうかというあたりは心配材料です。

まずは、お手並み拝見といったところでしょうか。

Neely

貴重な、ヴァーナー兄弟によるSpring Ridgeの畑のワインです。